「インフラの老朽化に伴う集約と再編、マネジメントシステム」に関する要点(その3 プロセス)
(その2)で示した通り、「集約と再編」の大前提は予防保全に本格移行と既存ストックの最適化があります。その上で、住民のニーズにマッチしたインフラを整備していくことが必要です。
既存ストックの最適化は大きく二つのプロセスがあります。
・現在のストックの劣化状況と価値を評価する
・補修、修理、保全の計画に落とし込む
これらを実現させていくため代表的方策が、「地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)」と呼ばれるものです。
群マネは地域の複数自治体が”群”となって、インフラ整備とメンテナンスを行っていこうとするものです。”群”の中での統廃合や機能追加も行っていきます。地域での必要なインフラを整理し、マネジメントしていく体制を作っていくことが求めらます。
これを実施する場合の課題は何でしょうか?
保全の評価の前提となる劣化状況の評価、価値の評価、安全安心の確保は第三者が見てもわかりやすい方法で実施し、かつ住民がそれを納得するよう公開するなどする必要があります。
住民からのニーズをどのように吸い上げるかも考える必要があります。経済性が大きなファクターになりますがそれだけの評価ではなく、安全安心の確保、利便性や弱者への配慮等も求められます。特に複数の自治体が関連する場合は地域間での格差が極力生じないようなものにする必要があります。説明会や公聴会、インターネットなどを利用した意見の公募、わかりやすい評価の集約などを丁寧に実施する努力が求められるのです。
さらに、維持管理費用を効率的に行うための管理手法やツール、技術開発なども必要です。その中にはDx化という要素が必ず入ってきます。
これらをまとめると課題になります。
課題は出題によって記述方法が変わりますので、まずはいろいろな要素をすべて書き出してみてください。
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次回は具体的な解決策です。(つづく)
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